FutureNet MA-800シリーズは、FutureNet MA-400シリーズの姉妹機種となる製品です。CPUには新たにARM11アーキテクチャのFreescale i.MX31（動作周波数400MHz）を採用し、高性能かつ低消費電力と機器の小型化を実現しました。加えて、耐環境性能として-20℃～60℃での動作保証を実現しました。

また、インタフェースとして、イーサネットポート、RS-232、USB 2.0、CFカードスロット、SDカードスロットを備え、様々な装置との接続、通信機能を持った端末機器の開発に有効です。

OSにはLinuxカーネル2.6を採用しています。そのため、オープンソースで提供されているLinuxの各種サーバアプリケーションを使うことが可能です。Linuxアプリケーションの移植や追加、削除、ファームウェアの作成は標準添付のSDKを使っておこなえます。

●強力なネットワーク機能

FutureNet MA-800シリーズではLinuxの優れたネットワーク機能を利用できます。モバイルデータ通信とイーサネットインタフェースを組み合わせてモバイルルータとして利用することも可能です。サーバアプリケーションと組み合わせることで、特定用途向けの専用サーバ兼ルータを短期間で実現できます。また、ソフトウェアを追加することでVPNルータやリモートブリッジの機能を持つ複合通信機器としても利用できます

●低消費電力、高性能、高信頼性、耐環境性

FutureNet MA-800シリーズは省電力CPUや電源回路の最適化により、FutureNet MA-810の場合で約2.5Wという低消費電力を実現しました。 ヒートシンクも必要とせず、ファンレスで動作すると共に高信頼性を確保し、24時間365日の常時稼働と－20℃～60℃での動作保証を実現しました。

●開発の容易さ、開発工数の短縮

FutureNet MA-800シリーズのOSにはLinux 2.6を採用しており、様々なアプリケーションやインターネットサービスが利用できます。初期状態でLinuxを起動し、各種アプリケーションを実行できる他、独自のカスタマイズがおこなえるようにコンパイラを含む開発環境も標準で提供します。

USBルートに対応しているため、USBメモリにルートファイルシステムとセルフ開発環境を構築すればFutureNet MA-800シリーズで動作するLinuxアプリケーションをセルフコンパイルできます。また、クロス開発環境のビルドキットを使用して、独自のファームウェアを作成することもできます。