FutureNet MA-430シリーズは、現在ご好評をいただいているFutureNet MA-420シリーズの姉妹シリーズです。MA-430シリーズはイーサネットポートと、RS-232、USB 2.0、デジタルI/O、CFスロット等のインタフェースを備えます。MA-430を使うと、例えば外部とのインタフェースとしてRS-232しか持たない装置をIPネットワークから利用できるようになります。MA-430ではLinuxが動作しているため、装置から受信したデータはLinuxの各種サーバアプリケーションを使って送信できます。また、IPネットワーク側から送信されたコマンドやデータもLinuxアプリケーションで受信して装置側へ送れます。
MA-430は複数のインタフェースを備えながら文庫本よりも小さいサイズを実現しています。CPUにはAlchemy Au1500（動作周波数400MHz）を採用しており、高性能ながら超低消費電力（0.7W @ 400MHz）で、機器の小型化を可能にしています。OSにはLinux(Kernel2.6)を採用しています。多彩なオープンソース・アプリケーションを容易に移植できると共に、新たなソフトウェアの開発も短期間でおこなえます。FutureNet MA-430シリーズには各種ドライバ・ソフトウェアも含めたソースコードを添付しますので、ソフトウェアの改造、追加、削除が自由におこなえます。
MA-430/SはRS-232を2ポート備えており、MA-430/DはRS-232とRS-485/422を1ポートずつ備えております。
また、MA-430/SPはMA-430/SがPoE対応した製品となります。（※MA-430/DのPoE対応版はカスタム対応となります。）

MA-430シリーズには標準でセルフ開発環境とクロス開発環境ビルドキットを添付します。MA-430はUSBルートに対応しているため、USBメモリにルートファイルシステムとセルフ開発環境を構築すればMA-430で動作するアプリケーションをセルフコンパイルできます。また、クロス開発環境ビルドキットを使うと、PC上にクロス開発環境を構築し、MA-430で動作するアプリケーションを作成できます。(※1)
MA-430シリーズに独自のソフトウェアを搭載してアプライアンスとして商品化することも可能です。また、センチュリー・システムズではFutureNet MA-430シリーズ上でのアプリケーション開発、ソフトウェアの移植、ドライバソフトの開発、インタフェース基板の開発、およびOEMに向けた製品化なども承ります。
今後、MA-430の筺体に移動通信モジュール(FOMA/CDMA1x対応)を内蔵したモデルMA-450シリーズの提供も予定しています。これによりワイアレスのM2M(Machine to Machine)通信を、この装置１台で実現できます。

●大幅に性能をアップしたマイクロサーバ

FutureNet MA-430シリーズはCPUとして400MHzで動作するAlchemy Au1500高性能プロセッサを採用しこのクラスのマイクロサーバとしては最高の性能を実現しています。例えばルータとして構成した場合には最大約100Mbpsの通信速度を発揮します。

●低消費電力、高性能、高信頼性

FutureNet MA-430シリーズは小電力CPUや電源回路の最適化により約3Wという低消費電力を実現しました。ヒートシンクも必要とせず、ファンレスで動作すると共に高信頼性を確保し、24時間365日の常時稼働が可能です。また停電等の不慮のシステム停止によるLinuxのファイルシステム(FS)破損を防止するFS読み出し専用モードの選択もできます。

●USB 2.0ポート

USB 2.0ポートはUSBメモリやUSBハードディスクを利用したファイルシステムの拡張用、USB VGA接続用（ディスプレイ、キーボード、マウス接続可）、USBシリアル変換用（通信カード用）などとして幅広い用途で利用できます。USBファイルシ ステムからの起動も可能です。USB2.0のポートは外部接続用に2ポート、組み込み接続用のピンコネクタを1ポートを備えています。

●開発の容易さ、開発工数の短縮

FutureNet MA-430シリーズのOSにはLinux(Kernel2.6)を採用し、様々なアプリケーションやインターネットサービスを利用できます。
そのまますぐにLinuxを起動し各種アプリケーションを実行できる他、独自のカスタマイズがおこなえるようにコンパイラを含む開発環境も標準で提供します。

●強力なネットワーク機能

・LAN(x2)の標準インタフェース
・基本ルータ機能・ファイアウォール機能
・スタティック・ルート設定を即時更新(再起動不要)
・主要高速モバイル・データ通信カード(CF, USB)のサポート
・ソフトウェア追加による複合通信機器化
　- LAN(x2)の標準インタフェース
　- サーバーアプリケーション連携による特定用途向け専用ルータ＆サーバの実現

●シリアルポートの充実

様々な装置や基盤と接続するために複数のシリアルポートが必要になることがあります。MA-430は2つまでのシリアルポートを同時に利用できます。
また、USBシリアル変換アダプタを使うことでさらにシリアルポートを追加できます。

●CFカードスロット標準装備

標準装備のCFカードスロットはファイルシステムの拡張用、もしくは通信カード用、デバイスとのインタフェース用として利用できます。

●豊富なインタフェース

FutureNet MA-430シリーズでは豊富なインタフェースを利用できます。

【写真はFutureNet MA-430/SB】

●カスタマイズ性

FutureNet MA-430では、製品ラインナップの他にも様々なカスタマイズに対応することが可能です。OEM等の量産時には、必要のないI/Fを部品ごと削除して製品単価を抑える事もできます。

機能	カスタマイズの範囲
CPU	333MHｚ/400MHｚ
Flash ROM	16MB～128MB
SDRAM	64MB～256MB