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NXR,VXRシリーズ

運用管理編

6. SNMP設定

6-3. SNMPv3設定

SNMPv3で情報取得とトラップの送信を行う設定例です。なお、SNMPv3はSNMPエージェントに相当するSNMPエンティティをサポートしています。

 

【 SNMPv3対応機種 】

NXR-650,NXR-610Xシリーズ,NXR-530,NXR-160/LW,NXR-G180/L-CA,NXR-G120シリーズ,NXR-G110シリーズ,NXR-G050シリーズ,VXR-x64(2023/8現在)
最新の対応状況は、各製品の更新履歴やユーザーズガイドをご確認ください。

 

コンテンツ
構成図 設定例 設定例解説 端末の設定例 補足 付録

 

【 構成図 】

  • SNMPv3ではSNMPマネージャおよびSNMPエージェントを「SNMPエンティティ」と呼びますが、この例ではSNMPリクエストの送信やトラップの受信などを行う機器をSNMPマネージャ、SNMPレスポンスおよびトラップの送信などを行う機器をSNMPエージェントとします。
  • この例ではSNMPエンジンIDは初期値を使用します。SNMPエンジンIDを設定する場合はこちら
  • この例ではSNMPv3でユーザ認証とプライバシー機能(暗号・復号化)を有効にします。

 

【 設定例 】

nxrg110#configure terminal
nxrg110(config)#interface ethernet 0
nxrg110(config-if)#ip address 192.168.10.1/24
nxrg110(config-if)#exit
nxrg110(config)#snmp
nxrg110(config-snmp)#syscontact admin@example.jp
nxrg110(config-snmp)#syslocation Honsya
nxrg110(config-snmp)#sysname Honsya-NXR
nxrg110(config-snmp)#snmpv3 usm user 1
nxrg110(config-snmpv3-user)#name snmpv3user
nxrg110(config-snmpv3-user)#auth sha password shapasswd
nxrg110(config-snmpv3-user)#priv aes password aespasswd
nxrg110(config-snmpv3-user)#exit-user
nxrg110(config-snmp)#snmpv3 access priv user 1
nxrg110(config-snmp)#snmpv3 trap host 192.168.10.100 priv user 1
nxrg110(config-snmp)#exit
nxrg110(config)#exit
nxrg110#save config

 

【 設定例解説 】

1. <LAN側(ethernet0)インタフェース設定>
nxrg110(config)#interface ethernet 0
nxrg110(config-if)#ip address 192.168.10.1/24

ethernet0インタフェースのIPアドレスを設定します。

 

2. <SNMP設定>
nxrg110(config)#snmp
nxrg110(config-snmp)#syscontact admin@example.jp

sysContactを設定します。
(☞) sysContactには、一般的に管理者名やその連絡先を設定します。

nxrg110(config-snmp)#syslocation Honsya

sysLocationを設定します。
(☞) sysLocationには、一般的に設置場所を設定します。

nxrg110(config-snmp)#sysname Honsya-NXR

sysNameを設定します。
(☞) sysNameには、一般的に管理上の機器名称を設定します。なお、初期値では機種名が設定されています。

nxrg110(config-snmp)#snmpv3 usm user 1

SNMPv3 USM(ユーザベースセキュリティモデル)を設定します。

nxrg110(config-snmpv3-user)#name snmpv3user

ユーザ名を設定します。

nxrg110(config-snmpv3-user)#auth sha password shapasswd

認証アルゴリズムにshaを指定し、認証パスワードを設定します。

nxrg110(config-snmpv3-user)#priv aes password aespasswd

暗号アルゴリズムにaesを指定し、暗号化パスワードを設定します。

nxrg110(config-snmp)#snmpv3 access priv user 1

認証および暗号化を行うように設定します。

nxrg110(config-snmp)#snmpv3 trap host 192.168.10.100 priv user 1

SNMPトラップの宛先IPアドレス、および認証・暗号化を行うように設定します。

 

3. <設定の保存>
nxrg110#save config

設定内容を保存します。

 

【 端末の設定例 】

SNMPマネージャ 端末
IPアドレス 192.168.10.100 192.168.10.200
サブネットマスク 255.255.255.0 255.255.255.0
デフォルトゲートウェイ 192.168.10.1
DNSサーバ

 

【 補足 】

SNMPエンジンIDはSNMPエンティティ間での通信時、識別のために使用されます。よって、通信するSNMPエンティティごとにユニークなIDを設定する必要があります。

(config-snmp)#snmpv3 engine-id [エンジンID]

SNMPエンジンIDを設定します。

通知されるフォーマットは設定内容により異なります。

  • 初期値の場合:「80004f9803」+「eth0のMACアドレス」になります。
  • エンジンIDを設定した場合:「80004f9804」+「設定したエンジンIDのASCII文字列」になります。

 

【 付録 】