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NXR,WXRシリーズ

WANインタフェース編

8. 冗長化設定

8-9. メインPPPoE+バックアップWiMAX構成(Ping監視)

この設定例では、NXR-155/C-WMでメイン回線にPPPoE、バックアップ回線にWiMAXを利用します。そして、Ping監視を行い、疎通不可を検知した場合にのみバックアップ回線を接続します。

 

【 構成図 】

 <正常時>

<Ping監視NG時>

  • メイン回線であるppp0インタフェースでの障害を検知するためにPing監視を行い、障害検知後、バックアップ回線であるwimax0インタフェースを有効にし、通信を継続します。
  • IPCP,DHCPで取得したDNSサーバのIPアドレス参照順を、以下のように設定します。
    1. wimax0インタフェースで取得したプライマリDNSサーバ
    2. wimax0インタフェースで取得したセカンダリDNSサーバ
    3. ppp0インタフェースで取得したプライマリDNSサーバ
    4. ppp0インタフェースで取得したセカンダリDNSサーバ
  • WiMAXインタフェースは、初期設定で回線接続を行い、アドレスを取得する設定になっています。よって、設定を開始する前にあらかじめ下記コマンドでWiMAX回線の切断を行う必要があります。
    #clear wimax 0

 

【 設定データ 】

設定項目 設定内容
LAN側インタフェース ethernet0のIPアドレス 192.168.10.1/24
WAN側インタフェース PPPoEクライアント(ethernet1) ppp0
ppp0インタフェース
(メイン側)
ppp0のIPアドレス 動的IPアドレス
IPマスカレード 有効
SPIフィルタ 有効
MSS自動調整 オート
ISP接続用ユーザID test1@example.jp
ISP接続用パスワード test1pass
wimax0インタフェース
(バックアップ側)
wimax0のIPアドレス 動的IPアドレス
IPマスカレード 有効
SPIフィルタ 有効
MSS自動調整 オート
ネットイベント No. 1
動作 connect
スタティックルート No.1 宛先IPアドレス 0.0.0.0/0
ゲートウェイ(インタフェース) ppp0
ディスタンス 10
No.2 宛先IPアドレス 0.0.0.0/0
ゲートウェイ(インタフェース) wimax0
ディスタンス 1
トラック No.1 監視方式 ip reachability
宛先IPアドレス 10.100.100.1
出力インタフェース ppp0
監視間隔 10秒
リトライ回数 4回
ディレイ 61秒
WiMAXエラーリカバリー リセット
LED AUX1 ppp0アップ時点灯
AUX2 wimax0アップ時点灯
DNS サービス 有効
プライオリティ dhcp 1
ppp0 2
FastFowarding 有効

【 設定例 】

nxr155#configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
nxr155(config)#interface ethernet 0
nxr155(config-if)#ip address 192.168.10.1/24
nxr155(config-if)#exit
nxr155(config)#ip route 0.0.0.0/0 ppp 0 10
nxr155(config)#ip route 0.0.0.0/0 wimax 0 1
nxr155(config)#track 1 ip reachability 10.100.100.1 interface ppp 0 10 4 delay 61
nxr155(config)#ppp account username test1@example.jp password test1pass
nxr155(config)#interface ppp 0
nxr155(config-ppp)#ip address negotiated
nxr155(config-ppp)#ip masquerade
nxr155(config-ppp)#ip spi-filter
nxr155(config-ppp)#ip tcp adjust-mss auto
nxr155(config-ppp)#ppp username test1@example.jp
nxr155(config-ppp)#exit
nxr155(config)#interface wimax 0
nxr155(config-wimax)#ip masquerade
nxr155(config-wimax)#ip spi-filter
nxr155(config-wimax)#ip tcp adjust-mss auto
nxr155(config-wimax)#netevent 1 connect
nxr155(config-wimax)#exit
nxr155(config)#interface ethernet 1
nxr155(config-if)#no ip address
nxr155(config-if)#pppoe-client ppp 0
nxr155(config-if)#exit
nxr155(config)#wimax error-recovery reset
nxr155(config)#system led aux 1 interface ppp 0
nxr155(config)#system led aux 2 interface wimax 0
nxr155(config)#dns
nxr155(config-dns)#service enable
nxr155(config-dns)#priority dhcp 1
nxr155(config-dns)#priority ppp 0 2
nxr155(config-dns)#exit
nxr155(config)#fast-forwarding enable
nxr155(config)#exit
nxr155#save config

【 設定例解説 】

1. <LAN側(ethernet0)インタフェース設定>
nxr155(config)#interface ethernet 0
nxr155(config-if)#ip address 192.168.10.1/24

ethernet0インタフェースのIPアドレスを設定します。

 

2. <スタティックルート設定>
nxr155(config)#ip route 0.0.0.0/0 ppp 0 10
nxr155(config)#ip route 0.0.0.0/0 wimax 0 1

デフォルトルートを設定します。なお、wimax0インタフェースアップ時はwimax0インタフェースのルートを、ダウン時はppp0インタフェースのルートを利用するように設定します。
(☞) インタフェース名の後の数字は、ディスタンス値です。ディスタンス値でルートの重みづけを行い、優先度を決定します。
(☞) この設定例では、Ping監視に連動してwimax0インタフェースのアップダウンを行います。よって、ppp0インタフェースはダウンしないがPing監視はNGという場合、wimax0インタフェースのルートを優先する必要があるため、wimax0インタフェースのディスタンス値をppp0インタフェースよりも小さくします。

 

3. <トラック設定(Ping監視)>
nxr155(config)#track 1 ip reachability 10.100.100.1 interface ppp 0 10 4 delay 61

Ping監視設定をトラックNo.1に登録します。指定回数リトライ後、応答が得られない場合はダウン状態に遷移します。
(☞) インタフェース名を指定した場合は、そのインタフェースのIPアドレスが監視パケットの送信元IPアドレスとなります。
(☞) ディレイは、復旧時(ステータスがアップと認識した場合)から実際にアップ時の動作を実行するまでの遅延時間となります。そして、ディレイタイマが動作している場合はダウン状態が維持され、この間もPing監視は行われます。なお、ディレイタイマ中にダウンイベントを検知した場合は、ディレイタイマはキャンセルされます。そして、ディレイタイマがタイムアウトするとアップとなります。このときディレイタイマ中にカウントしたPing監視の失敗回数は0クリアされ、再度Ping監視が開始されます。

 

4. <PPPアカウント設定>
nxr155(config)#ppp account username test1@example.jp password test1pass

ppp0インタフェースで使用するISP接続用ユーザID,パスワードを設定します。
(☞) ここで設定したアカウントはppp0インタフェースの設定で利用します。

 

5. <WANメイン側(ppp0)インタフェース設定>
nxr155(config)#interface ppp 0
nxr155(config-ppp)#ip address negotiated

ppp0インタフェースのIPアドレスが動的IPアドレスの場合は、negotiatedを設定します。

nxr155(config-ppp)#ip masquerade
nxr155(config-ppp)#ip spi-filter
nxr155(config-ppp)#ip tcp adjust-mss auto

IPマスカレード、ステートフルパケットインスペクションを有効に設定します。また、TCP MSSの調整機能をオートに設定します。

nxr155(config-ppp)#ppp username test1@example.jp

メイン回線のISP接続用ユーザIDを設定します。

 

6. < WANバックアップ側(wimax0)インタフェース設定>
nxr155(config)#interface wimax 0

wimax0インタフェースを設定します。
(☞) WiMAXインタフェースではデフォルトでip address dhcpが設定されており、変更することはできません。

nxr155(config-wimax)#ip masquerade
nxr155(config-wimax)#ip spi-filter
nxr155(config-wimax)#ip tcp adjust-mss auto

IPマスカレード、ステートフルパケットインスペクションを有効に設定します。また、TCP MSSの調整機能をオートに設定します。

nxr155(config-wimax)#netevent 1 connect

ネットイベントを設定します。
trackコマンドで指定した監視方式で障害を検知した場合に、実行する動作を指定します。
ここでは、track 1コマンドで指定したPing監視で障害(宛先IPアドレスへの疎通不可)を検知した場合、wimax0インタフェースの接続を行います。

 

7. <ethernet1インタフェース設定>
nxr155(config)#interface ethernet 1
nxr155(config-if)#no ip address
nxr155(config-if)#pppoe-client ppp 0

PPPoEクライアントとしてppp0インタフェースを使用できるように設定します。

 

8. <WiMAXエラーリカバリー設定>
nxr155(config)#wimax error-recovery reset

WiMAX通信モジュールとの通信に重大な問題が発生する可能性が高いと判断した場合、WiMAX通信モジュールのリセットを行うように設定します。

 

9. <システムLED設定>
nxr155(config)#system led aux 1 interface ppp 0
nxr155(config)#system led aux 2 interface wimax 0

ppp0インタフェースのアップ/ダウンをaux1 LEDで、wimax0インタフェースのアップ/ダウンをaux2 LEDで表示するように設定します。

 

10. <DNS設定>
nxr155(config)#dns
nxr155(config-dns)#service enable

DNSサービスを有効にします。

nxr155(config-dns)#priority dhcp 1
nxr155(config-dns)#priority ppp 0 2

DNSサーバの優先度を変更します。
wimax0インタフェースで取得したDNSサーバアドレスを、ppp0インタフェースで取得したDNSサーバアドレスよりも優先するように設定します。
(☞) デフォルトではppp0,wimax0インタフェースで複数のDNSサーバのIPアドレスを取得した場合、優先度はppp0→wimax0(dhcp)となります。

 

11. <ファストフォワーディングの有効化>
nxr155(config)#fast-forwarding enable

ファストフォワーディングを有効にします。ファストフォワーディングを設定することによりパケット転送の高速化を行うことができます。
(☞) ファストフォワーディングの詳細および利用時の制約については、NXR,WXRシリーズのユーザーズガイド(CLI版)に記載されているファストフォワーディングの解説をご参照ください。

 

【 端末の設定例 】

IPアドレス 192.168.10.100
サブネットマスク 255.255.255.0
デフォルトゲートウェイ 192.168.10.1
DNS サーバ