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FutureNet
NXR,VXRシリーズ
WANインタフェース編
11. モバイル冗長化設定
11-2. NXR-G120/L モバイル回線冗長構成(Ping監視)
この設定例では、NXR-G120/Lを利用することによりSIMを切り替えてWAN回線の冗長化を行います。そして、キャリアの通信障害などアクティブSIMで通信不可検知時、ネットイベント機能で自動的にスタンバイSIMへの切り替えを行い、通信を継続します。
【 Dual SIM Single Standby(DSSS)対応機種 】
NXR-G120シリーズ(2023/8現在)
設定例で使用している機能の対応状況は、各製品の更新履歴やユーザーズガイドをご確認ください。
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構成図 | 設定例 | 設定例解説 | 端末の設定例 | 付録 |
【 構成図 】
- メイン回線の監視方法には、Ping監視(track設定)を使用します。
〔 正常時 〕
〔 メインWAN回線側障害時 〕
- NXR_BのメインWAN回線側障害時、ネットイベント機能で下記アクションを実行します。
– SIMの切り替え(SIM1 -> SIM2)、およびppp1インタフェースの接続開始。
(☞) NXR_BのメインWAN回線側の障害は、CARRIER_A回線監視先へのPingがNGとなり、トラック状態がダウンすることを想定しています。 - この例でのSIMの切り戻り(SIM2 -> SIM1)は、ネットイベントではなくタイマー(この例では24時間)が満了した場合となります。
【 設定例 】
nxrg120(config)#interface ethernet 0
nxrg120(config-if)#ip address 192.168.10.1/24
nxrg120(config-if)#exit
nxrg120(config)#ip route 0.0.0.0/0 ppp 0 1
nxrg120(config)#ip route 0.0.0.0/0 ppp 1 1
nxrg120(config)#track 2048 ip reachability
nxrg120(config-track)#destination 198.51.100.1
nxrg120(config-track)#source interface ppp 0
nxrg120(config-track)#transmit interval 30 variable
nxrg120(config-track)#transmit retries 4
nxrg120(config-track)#exit
nxrg120(config)#ppp account username [CARRIER_A接続用ユーザID] password [CARRIER_A接続用パスワード]
nxrg120(config)#ppp account username [CARRIER_B接続用ユーザID] password [CARRIER_B接続用パスワード]
nxrg120(config)#interface ppp 0
nxrg120(config-ppp)#description CARRIER_A
nxrg120(config-ppp)#ip address negotiated
nxrg120(config-ppp)#ip masquerade
nxrg120(config-ppp)#ip spi-filter
nxrg120(config-ppp)#ip tcp adjust-mss auto
nxrg120(config-ppp)#ppp username [CARRIER_A接続用ユーザID]
nxrg120(config-ppp)#mobile apn [CARRIER_A接続用APN] cid 1 pdp-type ip
nxrg120(config-ppp)#dial-up string *99***1#
nxrg120(config-ppp)#dial-up timeout 30
nxrg120(config-ppp)#exit
nxrg120(config)#interface ppp 1
nxrg120(config-ppp)#description CARRIER_B
nxrg120(config-ppp)#ip address negotiated
nxrg120(config-ppp)#ip masquerade
nxrg120(config-ppp)#ip spi-filter
nxrg120(config-ppp)#ip tcp adjust-mss auto
nxrg120(config-ppp)#ppp username [CARRIER_B接続用ユーザID]
nxrg120(config-ppp)#mobile apn [CARRIER_B接続用APN] cid 1 pdp-type ip
nxrg120(config-ppp)#dial-up string *99***1#
nxrg120(config-ppp)#dial-up timeout 30
nxrg120(config-ppp)#exit
nxrg120(config)#mobile error-recovery-reset
nxrg120(config)#mobile termination-recovery reset
nxrg120(config)#mobile 1 ppp 0
nxrg120(config)#mobile 1 standby ppp 1
nxrg120(config)#mobile 1 carrier [CARRIER_A]
nxrg120(config)#mobile 1 standby carrier [CARRIER_B]
nxrg120(config)#mobile 1 sim netevent 2048 failover
nxrg120(config)#mobile 1 sim change-timer 1440
nxrg120(config)#exit
nxrg120#clear mobile 1
nxrg120#configure terminal
nxrg120(config)#dns
nxrg120(config-dns)#service enable
nxrg120(config-dns)#exit
nxrg120(config)#exit
nxrg120#save config
【 設定例解説 】
1. <LAN側(ethernet0)インタフェース設定>
nxrg120(config-if)#ip address 192.168.10.1/24
ethernet0インタフェースのIPアドレスを設定します。
2. <スタティックルート設定>
nxrg120(config)#ip route 0.0.0.0/0 ppp 1 1
デフォルトルートを設定します。
(☞) ppp0,ppp1インタフェースが同時に有効になることはないため、同じディスタンス値を設定しています。
3. <トラック設定>
nxrg120(config-track)#destination 198.51.100.1
nxrg120(config-track)#source interface ppp 0
nxrg120(config-track)#transmit interval 30 variable
nxrg120(config-track)#transmit retries 4
以下のルールで拡張トラックを設定します。
- トラック番号 … 2048
- 監視方法 … Ping(IPv4)監視
- 宛先IPv4アドレス … 198.51.100.1
- 出力インタフェース … ppp0
- 監視間隔 … 30秒(可変)
- リトライ回数 … 4回
4. <PPPアカウント設定>
CARRIER_A接続用ユーザID,パスワードを設定します。
CARRIER_B接続用ユーザID,パスワードを設定します。
5. <WAN側(ppp0)インタフェース設定>
nxrg120(config-ppp)#description CARRIER_A
ppp0インタフェースの説明文を設定します。
IPアドレスにnegotiatedを設定します。
nxrg120(config-ppp)#ip spi-filter
IPマスカレード、ステートフルパケットインスペクションを有効にします。
TCP MSSの調整機能をオートに設定します。
CARRIER_A接続用ユーザIDを設定します。
CARRIER_A接続用APN,CID,PDPタイプを設定します。
発信用の電話番号を設定します。
(☞) 電話番号の#の前の数字はCIDを表しています。
ダイアルタイムアウトを設定します。
6. <WAN側(ppp1)インタフェース設定>
nxrg120(config-ppp)#description CARRIER_B
ppp1インタフェースの説明文を設定します。
IPアドレスにnegotiatedを設定します。
nxrg120(config-ppp)#ip spi-filter
IPマスカレード、ステートフルパケットインスペクションを有効にします。
TCP MSSの調整機能をオートに設定します。
CARRIER_B接続用ユーザIDを設定します。
CARRIER_B接続用APN,CID,PDPタイプを設定します。
発信用の電話番号を設定します。
ダイアルタイムアウトを設定します。
7. <モバイルエラーリカバリー設定>
内蔵通信モジュールとの通信に重大な問題が発生する可能性が高いと判断した場合、内蔵通信モジュールのリセットを行うように設定します。また、使用するSIMを切り替えます。
8. <モバイルターミネーションリカバリー設定>
PPP接続時に網側から切断された場合、内蔵通信モジュールのリセットを行うように設定します。
9. <モバイル割り当て設定>
mobile1として認識されている内蔵通信モジュールとppp0インタフェースの関連づけを行います。
スタンバイ用としてmobile1として認識されている内蔵通信モジュールとppp1インタフェースの関連づけを行います。
(☞) 内蔵通信モジュールをPPPインタフェースで使用する場合は、mobileコマンドによるPPPインタフェースへの関連付けが必要になります。
10. <モバイルキャリア設定>
mobile1のキャリアを設定します。
スタンバイ用のmobile1のキャリアを設定します。
(☞) キャリア設定は「clear mobile 1」コマンドによるモバイルリセットを行うことで反映されます。
11. <SIM切替設定>
トラック設定でイベント発生を検知(トラックステータスがダウン)した場合、SIMの切り替え(SIM1 -> SIM2)を行います。なお、イベント復旧を検知(トラックステータスがアップ)した場合、何も実行されません。
1440分(=24時間)後にSIMの切り戻し(SIM2 -> SIM1)を行います。
12. <DNS設定>
nxrg120(config-dns)#service enable
DNSサービスを有効にします。
13. <設定の保存>
設定内容を保存します。
【 端末の設定例 】
IPアドレス | 192.168.10.100 |
サブネットマスク | 255.255.255.0 |
デフォルトゲートウェイ | 192.168.10.1 |
DNSサーバ |
【 付録 】
目次
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