FutureNet

NXR,VXRシリーズ

WANインタフェース編

3. モバイル設定(NTTドコモ編)

3-2. NXR-G100/F,N FOMA接続設定

NXR-G100/F,NのFOMA通信モジュールを利用してインターネットアクセスする設定例です。なおFOMA通信モジュールを利用して通信を行う場合は別途FOMAに対応したSIMカードが必要になります。

 

【 構成図 】

  • NXR-G100/F,NのFOMA通信モジュールはmobile1として認識されます。
    (☞) FOMA通信モジュールの情報は、show mobile 1コマンドで確認できます。
  • この設定例ではNTTドコモmopera U定額データプランで接続します。MVNOなど接続先設定のパラメータの一例はこちら

 

【 設定データ 】

設定項目 設定内容
LAN側インタフェース ethernet0のIPアドレス 192.168.10.1/24
WAN側インタフェース mobile1 ppp0
ppp0のIPアドレス 動的IPアドレス
IPマスカレード 有効
SPIフィルタ 有効
TCP MSS調整 オート
認証方式 CHAP
PPP接続用ユーザID foma
PPP接続用パスワード foma
APN mopera.flat.foma.ne.jp
CID 5
PDPタイプ IP
発信用電話番号 *99***5#
ダイアルタイムアウト 30秒
スタティックルート 宛先IPアドレス 0.0.0.0/0
ゲートウェイ(インタフェース) ppp0
モバイルエラーリカバリー リセット
モバイルターミネーションリカバリー リセット
DNS サービス 有効

【 設定例 】

nxrg100#configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
nxrg100(config)#interface ethernet 0
nxrg100(config-if)#ip address 192.168.10.1/24
nxrg100(config-if)#exit
nxrg100(config)#ip route 0.0.0.0/0 ppp 0
nxrg100(config)#ppp account username foma password foma
nxrg100(config)#interface ppp 0
nxrg100(config-ppp)#ip address negotiated
nxrg100(config-ppp)#ip masquerade
nxrg100(config-ppp)#ip spi-filter
nxrg100(config-ppp)#ip tcp adjust-mss auto
nxrg100(config-ppp)#ppp authentication chap
nxrg100(config-ppp)#ppp username foma
nxrg100(config-ppp)#mobile apn mopera.flat.foma.ne.jp cid 5 pdp-type ip
nxrg100(config-ppp)#dial-up string *99***5#
nxrg100(config-ppp)#dial-up timeout 30
nxrg100(config-ppp)#exit
nxrg100(config)#mobile error-recovery-reset
nxrg100(config)#mobile termination-recovery reset
nxrg100(config)#mobile 1 ppp 0
nxrg100(config)#dns
nxrg100(config-dns)#service enable
nxrg100(config-dns)#exit
nxrg100(config)#exit
nxrg100#save config

【 設定例解説 】

1. <LAN側(ethernet0)インタフェース設定>
nxrg100(config)#interface ethernet 0
nxrg100(config-if)#ip address 192.168.10.1/24

ethernet0インタフェースのIPアドレスを設定します。

 

2. <スタティックルート設定>
nxrg100(config)#ip route 0.0.0.0/0 ppp 0

デフォルトルートを設定します。

 

3. <PPPアカウント設定>
nxrg100(config)#ppp account username foma password foma

ppp0インタフェースで使用するPPP接続用ユーザID,パスワードを設定します。
(☞) ここで設定したアカウントはppp0インタフェースの設定で利用します。
(☞) mopera Uの定額データプランでは通常ユーザID,パスワードは任意となりますので、ここではユーザIDをfoma,パスワードをfomaとします。

 

4. <WAN側(ppp0)インタフェース設定>
nxrg100(config)#interface ppp 0
nxrg100(config-ppp)#ip address negotiated

ppp0インタフェースのIPアドレスが動的IPアドレスの場合はnegotiatedを設定します。

nxrg100(config-ppp)#ip masquerade
nxrg100(config-ppp)#ip spi-filter
nxrg100(config-ppp)#ip tcp adjust-mss auto

IPマスカレード、ステートフルパケットインスペクションを有効に設定します。またTCP MSSの調整機能をオートに設定します。

nxrg100(config-ppp)#ppp authentication chap

認証方式を設定します。

(☞) MVNOのSIMカードを利用している場合などCHAP認証で接続できない場合は、PAP認証を指定することで接続できる場合があります。

nxrg100(config-ppp)#ppp username foma

PPP接続用ユーザIDを設定します。

nxrg100(config-ppp)#mobile apn mopera.flat.foma.ne.jp cid 5 pdp-type ip

APN,CID,pdp-typeを設定します。
(☞) すでに利用予定のAPN情報が登録されている場合は、mobile apnコマンドを設定しなくてもdial-up stringコマンドで利用予定のAPN情報に対応したCIDを指定することによりPPP接続することが可能です。

nxrg100(config-ppp)#dial-up string *99***5#

発信用の電話番号を設定します。
(☞) 電話番号の#の前の数字はCIDを表しています。

nxrg100(config-ppp)#dial-up timeout 30

ダイアルタイムアウトを設定します。

 

5. <モバイルエラーリカバリー設定>
nxrg100(config)#mobile error-recovery-reset

FOMA通信モジュールとの通信に重大な問題が発生する可能性が高いと判断した場合、FOMA通信モジュールのリセットを行うように設定します。

 

6. <モバイルターミネーションリカバリー設定>
nxrg100(config)#mobile termination-recovery reset

PPP接続時に網側から切断された場合、通信モジュールのリセットを行うように設定します。

 

7. <モバイル割り当て設定>
nxrg100(config)#mobile 1 ppp 0

mobile1と認識されているFOMA通信モジュールとppp0インタフェースの関連づけを行います。
FOMA通信モジュールをPPPインタフェースで使用する場合は、mobileコマンドによるPPPインタフェースへの関連付けが必要になります。
(☞) mobile1に割り当てられているFOMA通信モジュールはshow mobile 1コマンドで確認することができます。

 

8. <DNS設定>
nxrg100(config)#dns
nxrg100(config-dns)#service enable

DNSサービスを有効にします。

 

【 端末の設定例 】

IPアドレス 192.168.10.100
サブネットマスク 255.255.255.0
デフォルトゲートウェイ 192.168.10.1
DNSサーバ