FutureNet
NXR,VXRシリーズ
IPv6編
3. IPv6 IPoE設定
3-5. フレッツ光ネクストプライオ設定
NTT東日本が提供するフレッツ光ネクストプライオ回線で帯域優先機能を利用する設定例です。なおこの設定例ではひかり電話契約なしの場合を想定しています。
【 構成図 】
- この設定例ではFutureNet NXR-G240を使用しています。
- Ethernet0インタフェースでIPv6 TCPパケットを受信した場合、IPv6ヘッダにあるトラフィッククラスの先頭6ビットにDSCP値として8(001000)を設定します。
- ひかり電話契約なしの場合、IPv6プレフィックスはRAで、DNSサーバアドレスはDHCPv6で取得します。
- ルータ配下の端末にIPv6プレフィックスはRAで、DNSサーバアドレスはDHCPv6で広告します。
【 設定データ 】
設定項目 | 設定内容 | |||
---|---|---|---|---|
LAN側インタフェース | ethernet0のIPv4アドレス | 無効 | ||
ethernet0のIPv6アドレス | 自動設定 | |||
RA送信 | 有効 | |||
Oフラグ(other-config-flag) | 有効 | |||
DHCPv6サーバ | サーバ名 | ipv6dhcps | ||
classify | input | prio_routemap | ||
WAN側インタフェース | ethernet1のIPv4アドレス | 無効 | ||
RAプロキシ | 有効(ethernet0) | |||
DHCPv6クライアント | クライアント名 | ipv6dhcpc | ||
IPv6アクセスグループ | in | eth1_in | ||
IPv6 SPIフィルタ | 有効 | |||
IPv6フィルタ | ルール名 | eth1_in | ||
eth1_in | No.1 | 動作 | 許可 | |
送信元IPv6アドレス | any | |||
宛先IPv6アドレス | any | |||
プロトコル | ICMPv6 | |||
No.2 | 動作 | 許可 | ||
送信元IPv6アドレス | any | |||
宛先IPv6アドレス | any | |||
プロトコル | UDP | |||
送信元ポート | any | |||
宛先ポート | 546 | |||
クラスアクセスリスト | アクセスリスト名 | class_acl | ||
class_acl | 送信元IPv6アドレス | any | ||
宛先IPv6アドレス | any | |||
プロトコル | TCP | |||
ルートマップ | ルートマップ名 | prio_routemap | ||
prio_routemap | マッチIPv6アドレス | class_acl | ||
セット(DSCP) | 8 | |||
DHCPv6サーバ | 名前 | ipv6dhcps | ||
option-send | DNSサーバ | |||
DNSサーバ | 取得インタフェース | ethernet1 | ||
DHCPv6クライアント | 名前 | ipv6dhcpc | ||
information-only | 有効 | |||
option-request | DNSサーバ | |||
DNS | サービス | 有効 | ||
EDNS | 有効 |
【 設定例 】
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
nxrg240(config)#class access-list class_acl ipv6 any any tcp
nxrg240(config)#route-map prio_routemap permit 1
nxrg240(config-route-map)#match ipv6 address class_acl
nxrg240(config-route-map)#set dscp 8
nxrg240(config-route-map)#exit
nxrg240(config)#ipv6 dhcp-client ipv6dhcpc
nxrg240(config-dhcp6c)#information-only enable
nxrg240(config-dhcp6c)#option-request dns-servers
nxrg240(config-dhcp6c)#exit
nxrg240(config)#ipv6 dhcp-server ipv6dhcps
nxrg240(config-dhcp6s)#option-send dns-server add dhcp-client ethernet 1
nxrg240(config-dhcp6s)#exit
nxrg240(config)#interface ethernet 0
nxrg240(config-if)#no ip address
nxrg240(config-if)#ipv6 address autoconfig
nxrg240(config-if)#ipv6 nd send-ra
nxrg240(config-if)#ipv6 nd other-config-flag
nxrg240(config-if)#ipv6 dhcp server ipv6dhcps
nxrg240(config-if)#classify input route-map prio_routemap
nxrg240(config-if)#exit
nxrg240(config)#ipv6 access-list eth1_in permit any any icmpv6
nxrg240(config)#ipv6 access-list eth1_in permit any any udp any 546
nxrg240(config)#interface ethernet 1
nxrg240(config-if)#no ip address
nxrg240(config-if)#ipv6 nd accept-ra proxy ethernet 0
nxrg240(config-if)#ipv6 dhcp client ipv6dhcpc
nxrg240(config-if)#ipv6 access-group in eth1_in
nxrg240(config-if)#ipv6 spi-filter
nxrg240(config-if)#exit
nxrg240(config)#dns
nxrg240(config-dns)#service enable
nxrg240(config-dns)#edns-query enable
nxrg240(config-dns)#exit
nxrg240(config)#exit
nxrg240#save config
【 設定例解説 】
1. <クラスアクセスリスト設定>
クラスアクセスリスト名をclass_aclとし、IPv6 TCPパケット全てが対象となるように設定します。
2. <ルートマップ設定>
ルートマップ名をprio_routemapとし、No.1のルールを作成します。
マッチ条件としてクラスアクセスリストで設定したclass_aclを設定します。
該当条件にマッチした場合、DSCP値を8(001000)に設定します。
(☞) ルートマップ設定を設定しただけではパケットカラーリングは適切に機能しません。パケットカラーリングを行うインタフェースでルートマップの登録が必要になります。
3. <DHCPv6クライアント設定>
DHCPv6クライアント設定の名前を定義します。
information-only機能を有効に設定します。
DHCPv6サーバに対してDNSサーバアドレスの通知を要求するように設定します。
4. <DHCPv6サーバ設定>
DHCPv6サーバ設定の名前を定義します。
DHCPv6 Reply送信時に、DNSサーバアドレスを通知するように設定します。
(☞) この設定例ではDHCPv6クライアントで取得したDNSサーバアドレスを広告します。
5. <LAN側(ethernet0)インタフェース設定>
nxrg240(config-if)#no ip address
ethernet0インタフェースのIPv4アドレスを無効にします。
(☞) この設定例ではIPv6のみの利用を想定しています。
ethernet0インタフェースのIPv6アドレスを設定します。
IPv6 RA(Router Advertisement)を送信するように設定します。
RAパケットのOフラグ(other-config-flag)を設定します。
DHCPv6サーバ名を指定し、DHCPv6サーバを有効に設定します。
パケット受信時にルートマップによるパケットカラーリングを行うように設定します。
6. <IPv6アクセスリスト設定>
nxrg240(config)#ipv6 access-list eth1_in permit any any udp any 546
IPv6アクセスリスト名をeth1_inとし、ICMPv6および宛先UDPポート546番(DHCPv6クライアント)を許可します。
なおこのIPv6アクセスリスト設定はethernet1インタフェース設定で登録します。
(☞) IPv6アクセスリストを設定しただけではフィルタとして有効にはなりません。フィルタリングしたいインタフェースでの登録が必要になります。
7. <WAN側(ethernet1)インタフェース設定>
nxrg240(config-if)#no ip address
ethernet1インタフェースのIPv4アドレスを無効に設定します。
RAプロキシを有効に設定します。
(☞) RAプロキシは受信したRAパケット内のプレフィックス情報を指定したインタフェースに対して代理で送信する機能です。
DHCPv6クライアント名を指定し、DHCPv6クライアントを有効にします。
IPv6アクセスリストeth1_inをinフィルタに適用します。
IPv6ステートフルパケットインスペクションを有効に設定します。
8. <DNS設定>
DNSサービスを有効にします。
nxrg240(config-dns)#edns-query enable
EDNSを有効にします。
【 端末の設定例 】
IPv6 | プレフィックス | ルータからRAで取得 |
アドレス | プレフィックス情報を元に自動生成 | |
デフォルトゲートウェイ | ルータからRAで取得 | |
DNSサーバ | ルータからDHCPv6で取得 |
目次
- 1. IPv6ブリッジ設定
- 2. IPv6 PPPoE設定
- 3. IPv6 IPoE設定
- 4. IPv6 IPsec設定
- 5. IPv6 L2TPv3設定
- 6.「v6プラス」(固定IP)サービス接続設定
- 7.「v6プラス」接続設定
- 8.「OCNバーチャルコネクト」接続設定
- 9. transix IPv4接続(DS-Lite)接続設定
- 10. transix IPv4接続(固定IP)接続設定
- 11. IPv6 モバイル設定
- 12.「v6 コネクト」IPv4 over IPv6 接続(IPIP)設定
- 13. BIGLOBE IPv6 サービス ( IPIP ) 接続設定
- 14. クロスパス(Xpass)可変IP接続設定
- 15. クロスパス(Xpass)固定IP接続設定
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