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ASシリーズ

運用管理

1.ファームウェアの更新

1.2 TCPダウンローダ(Python版)を使用する

TCPダウンローダ(Python版)を使用すれば、1台のASシリーズおよびテキストファイルに記載された複数台のASシリーズのファームウェア更新を一括で行うことが可能です。ファームウェアの更新では、本装置に設定した内容は失われません。

 

1. 【準備】

 

1-1. 利用環境

TCPダウンローダ(Python版)はPython3.4以上で利用可能です。

 

1-2. ファームウェアのダウンロード

弊社ホームページから、該当ASシリーズのファームウェアをダウンロードし、ダウンロードしたZIPファイルを解凍します。

 

1-3. TCPダウンローダ(Python版)のダウンロード

TCPダウンローダ(Python版)は、弊社ホームページからダウンロードすることができます。

ダウンロード後に、zipファイル、tar.gzファイルの順で解凍します。

 

 

1-4. ASシリーズの設定の確認
tcpdwl-server enable

装置の設定よりTCPダウンローダサーバ機能が有効になっているか確認します。

(☞) TCPダウンローダサーバ機能が有効の場合、本設定行は表示されません。

 

tcpdwl-server port 3333

装置の設定よりTCPダウンローダサーバポート番号を確認します。なお、TCPダウンローダサーバポート番号の工場出荷時設定値は2222です。

 

1-5. テキストファイルの準備

テキストファイルに複数台のASシリーズのIPアドレスおよびTCPダウンローダサーバポート番号を記載すれば、ファームウェアの更新を一括で行うことが可能です。

テキストファイルのフォーマットは、IPアドレス:TCPダウンローダサーバポート番号 です。

作成例は下記<実行例2>を参照ください。

(☞) 1台のASシリーズのファームウェアを更新する場合は、テキストファイルの準備は必要ありません。

 

 

 

2. 【実行】

2-1. 実行例 1:1台のASシリーズのファームウェアを更新する

ここでは、1台のASシリーズ(192.168.254.254)のファームウェアを更新します。

TCPダウンローダの実行コマンドは以下になります。

(Windows 例)E:\tcpdownloader>tcpdownloader.py 192.168.254.254 as250nl_v1.13.2build1.img
INFO:__main__:192.168.254.254:2222 succeed.
(Linux 例)user1@plum:~$ ./tcpdownloader.py 192.168.254.254 as250nl_v1.13.2build1.img
INFO:__main__:192.168.254.254:2222 succeed.

“INFO:__main__:<IPアドレス>:<TCPダウンローダサーバポート番号> succeed.”というメッセージが表示された後、装置上でファームウェアの保存が行われます。(LED状態:COM 赤点滅、RUN 消灯)

保存完了後、本装置は自動で再起動しますので、手動での電源OFFは行わないでください。ファームウェア更新時の手動での電源OFFは機器の故障に繋がります。

ファームウェアの保存が完了(LED状態:COM 赤点灯、RUN 緑点灯)すると、本装置は運用状態(LED状態:COM 消灯、RUN 緑点灯)となります(AS-200シリーズではモバイル時刻同期を行うまでの間はLED状態がCOM 赤点灯、RUN 緑点灯となります)。

 

2-2. 実行例 2 : 複数台のASのファームウェアを更新する

ここでは、3台のASシリーズのファームウェアを更新します。

 

テキストファイルを作成します。ファームウェアを更新するASシリーズのIPアドレス:TCPダウンローダサーバポート番号の書式で、1台1行で記述します。

10.10.10.1:2222
10.10.20.1:2222
10.10.30.1:2222

TCPダウンローダの実行コマンドは以下になります。ここでは上記で作成したテキストファイルをaddress.txtとしています。

(Widows 例)E:\tcpdownloader>tcpdownloader.py -l address.txt as250nl_v1.13.2build1.img
INFO:__main__:10.10.10.1:2222 succeed.
INFO:__main__:10.10.20.1:2222 succeed.
INFO:__main__:10.10.30.1:2222 succeed.
(Linux 例)user1@plum:~$ ./tcpdownloader.py -l address.txt as250nl_v1.13.2build1.imgINFO:__main__:10.10.10.1:2222 succeed.
INFO:__main__:10.10.20.1:2222 succeed.
INFO:__main__:10.10.30.1:2222 succeed.

 

“INFO:__main__:<IPアドレス>:<TCPダウンローダサーバポート番号> succeed.”というメッセージが表示された後、装置上でファームウェアの保存が行われます。(LED状態:COM 赤点灯、RUN 消灯)

保存完了後、本装置は自動で再起動しますので、手動での電源OFFは行わないでください。ファームウェア更新時の手動での電源OFFは機器の故障に繋がります。

ファームウェアの保存が完了(LED状態:COM 赤点灯、RUN 緑点灯)すると、本装置は運用状態(LED状態:COM 消灯、RUN 緑点灯)となります(AS-200シリーズではモバイル時刻同期を行うまでの間はLED状態がCOM 赤点灯、RUN 緑点灯となります)。

 

(☞) 注意1

ファームウェア更新をする機種とコマンドで指定するファームウェアが同一であることを確認してください。

 

(☞) 注意2

ファームウェアの転送が失敗した場合には、errorfile.txtが作成されます。

errorfile.txtにはファームウェアの転送が失敗したASシリーズのIPアドレスおよびTCPダウンローダサーバポート番号が列挙されます。

user1@plum:~$ more errorfile.txt
10.10.40.1:2222

errorfile.txt が存在する場合は、TCPダウンローダの実行ができません。errorfile.txtの内容を確認後、ファイルを削除するか、名前変更してください。

user1@plum:~$ ./tcpdownloader.py -l address.txt as250nl_v1.13.1build2.img
error file exist.

 

2-3. ヘルプ

TCPダウンローダの詳細な使用方法はヘルプを参照ください。

user1@plum:~$ ./tcpdownloader.py –help
usage: tcpdownloader.py [-h] [–loglevel LEVEL] [-c NUM] [-e ERRORFILE] [-l]
ARG IMGTCP downloader for Century Systems products. (version 0.2)positional arguments:
ARG <IP address>[:<port>] or filename
IMG firmware image file (*.img)optional arguments:
-h, –help show this help message and exit
–loglevel LEVEL log level (DEBUG|INFO|WARNING|ERROR|CRITICAL)
(default: INFO)
-c NUM, –concurrent NUM
Concurrent Execution Limit (default=20, max=100)
-e ERRORFILE, –errorfile ERRORFILE
output of error host:port list (default:
errorfile.txt)
-l, –listfile ARG is file name of IP address list (default: ARG is
<IP address>[:<port>])

 

3. 【確認】

 

3-1. ファームウェアの確認

ASシリーズにCLI画面やWEB管理画面でログインすると、ASシリーズに適用されているファームウェアが確認できます。

 

  • CLI画面でログインした場合
FutureNet AS-250/F-KO Version 1.13.2
  • WEB管理画面でログインした場合

confirm_AS_version_web