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FutureNet
NXR,VXRシリーズ
GRE・IPinIP編
1. GRE・IPinIP基本設定
1-3. センタ経由拠点間通信設定
1-2. PPPoEを利用したGRE(IPinIP)接続設定ではGRE(IPinIP)経由での拠点間通信は行えませんでしたが、この設定例ではGRE(IPinIP)でセンタ経由での拠点間通信を実現します。
【 構成図 】
- この設定例は閉域網での利用を想定しています。
(☞) インターネットで利用する場合は通信内容を暗号化できるIPsecとの併用を推奨します。
【 設定データ 】
〔NXR_Aの設定〕
設定項目 | 設定内容 | |||
---|---|---|---|---|
ホスト名 | NXR_A | |||
LAN側インタフェース | ethernet0のIPアドレス | 192.168.10.1/24 | ||
WAN側インタフェース | PPPoEクライアント(ethernet1) | ppp0 | ||
ppp0のIPアドレス | 10.10.10.1/32 | |||
TCP MSS自動調整 | オート | |||
閉域網接続用ユーザID | test1@example.jp | |||
閉域網接続用パスワード | test1pass | |||
スタティックルート | No.1 | 宛先IPアドレス | 192.168.20.0/24 | |
ゲートウェイ(インタフェース) | tunnel1 | |||
No.2 | 宛先IPアドレス | 192.168.30.0/24 | ||
ゲートウェイ(インタフェース) | tunnel2 | |||
No.3 | 宛先IPアドレス | 0.0.0.0/0 | ||
ゲートウェイ(インタフェース) | ppp0 | |||
トンネル1インタフェース | トンネルモード | gre | ||
名前 | NXR_B | |||
送信元IPアドレス | 10.10.10.1 | |||
宛先IPアドレス | 10.10.20.1 | |||
MTU | 1430 | |||
TCP MSS自動調整 | オート | |||
TTL | 255 | |||
トンネル2インタフェース | トンネルモード | gre | ||
名前 | NXR_C | |||
送信元IPアドレス | 10.10.10.1 | |||
宛先IPアドレス | 10.10.30.1 | |||
MTU | 1430 | |||
TCP MSS自動調整 | オート | |||
TTL | 255 |
〔NXR_Bの設定〕
設定項目 | 設定内容 | |||
---|---|---|---|---|
ホスト名 | NXR_B | |||
LAN側インタフェース | ethernet0のIPアドレス | 192.168.20.1/24 | ||
WAN側インタフェース | PPPoEクライアント(ethernet1) | ppp0 | ||
ppp0のIPアドレス | 10.10.20.1/32 | |||
TCP MSS自動調整 | オート | |||
閉域網接続用ユーザID | test2@example.jp | |||
閉域網接続用パスワード | test2pass | |||
スタティックルート | No.1 | 宛先IPアドレス | 192.168.0.0/16 | |
ゲートウェイ(インタフェース) | tunnel1 | |||
No.2 | 宛先IPアドレス | 0.0.0.0/0 | ||
ゲートウェイ(インタフェース) | ppp0 | |||
トンネル1インタフェース | トンネルモード | gre | ||
名前 | NXR_A | |||
送信元IPアドレス | 10.10.20.1 | |||
宛先IPアドレス | 10.10.10.1 | |||
MTU | 1430 | |||
TCP MSS自動調整 | オート | |||
TTL | 255 |
〔NXR_Cの設定〕
設定項目 | 設定内容 | |||
---|---|---|---|---|
ホスト名 | NXR_C | |||
LAN側インタフェース | ethernet0のIPアドレス | 192.168.30.1/24 | ||
WAN側インタフェース | PPPoEクライアント(ethernet1) | ppp0 | ||
ppp0のIPアドレス | 10.10.30.1/32 | |||
TCP MSS自動調整 | オート | |||
閉域網接続用ユーザID | test3@example.jp | |||
閉域網接続用パスワード | test3pass | |||
スタティックルート | No.1 | 宛先IPアドレス | 192.168.0.0/16 | |
ゲートウェイ(インタフェース) | tunnel1 | |||
No.2 | 宛先IPアドレス | 0.0.0.0/0 | ||
ゲートウェイ(インタフェース) | ppp0 | |||
トンネル1インタフェース | トンネルモード | gre | ||
名前 | NXR_A | |||
送信元IPアドレス | 10.10.30.1 | |||
宛先IPアドレス | 10.10.10.1 | |||
MTU | 1430 | |||
TCP MSS自動調整 | オート | |||
TTL | 255 |
【 設定例 】
〔NXR_Aの設定〕
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
nxrg100(config)#hostname NXR_A
NXR_A(config)#interface ethernet 0
NXR_A(config-if)#ip address 192.168.10.1/24
NXR_A(config-if)#exit
NXR_A(config)#ip route 192.168.20.0/24 tunnel 1
NXR_A(config)#ip route 192.168.30.0/24 tunnel 2
NXR_A(config)#ip route 0.0.0.0/0 ppp 0
NXR_A(config)#ppp account username test1@example.jp password test1pass
NXR_A(config)#interface ppp 0
NXR_A(config-ppp)#ip address 10.10.10.1/32
NXR_A(config-ppp)#ip tcp adjust-mss auto
NXR_A(config-ppp)#ppp username test1@example.jp
NXR_A(config-ppp)#exit
NXR_A(config)#interface ethernet 1
NXR_A(config-if)#no ip address
NXR_A(config-if)#pppoe-client ppp 0
NXR_A(config-if)#exit
NXR_A(config)#interface tunnel 1
NXR_A(config-tunnel)#tunnel mode gre
NXR_A(config-tunnel)#description NXR_B
NXR_A(config-tunnel)#tunnel source 10.10.10.1
NXR_A(config-tunnel)#tunnel destination 10.10.20.1
NXR_A(config-tunnel)#mtu 1430
NXR_A(config-tunnel)#ip tcp adjust-mss auto
NXR_A(config-tunnel)#tunnel ttl 255
NXR_A(config-tunnel)#exit
NXR_A(config)#interface tunnel 2
NXR_A(config-tunnel)#tunnel mode gre
NXR_A(config-tunnel)#description NXR_C
NXR_A(config-tunnel)#tunnel source 10.10.10.1
NXR_A(config-tunnel)#tunnel destination 10.10.30.1
NXR_A(config-tunnel)#mtu 1430
NXR_A(config-tunnel)#ip tcp adjust-mss auto
NXR_A(config-tunnel)#tunnel ttl 255
NXR_A(config-tunnel)#exit
NXR_A(config)#exit
NXR_A#save config
〔NXR_Bの設定〕
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
nxrg100(config)#hostname NXR_B
NXR_B(config)#interface ethernet 0
NXR_B(config-if)#ip address 192.168.20.1/24
NXR_B(config-if)#exit
NXR_B(config)#ip route 192.168.0.0/16 tunnel 1
NXR_B(config)#ip route 0.0.0.0/0 ppp 0
NXR_B(config)#ppp account username test2@example.jp password test2pass
NXR_B(config)#interface ppp 0
NXR_B(config-ppp)#ip address 10.10.20.1/32
NXR_B(config-ppp)#ip tcp adjust-mss auto
NXR_B(config-ppp)#ppp username test2@example.jp
NXR_B(config-ppp)#exit
NXR_B(config)#interface ethernet 1
NXR_B(config-if)#no ip address
NXR_B(config-if)#pppoe-client ppp 0
NXR_B(config-if)#exit
NXR_B(config)#interface tunnel 1
NXR_B(config-tunnel)#tunnel mode gre
NXR_B(config-tunnel)#description NXR_A
NXR_B(config-tunnel)#tunnel source 10.10.20.1
NXR_B(config-tunnel)#tunnel destination 10.10.10.1
NXR_B(config-tunnel)#mtu 1430
NXR_B(config-tunnel)#ip tcp adjust-mss auto
NXR_B(config-tunnel)#tunnel ttl 255
NXR_B(config-tunnel)#exit
NXR_B(config)#exit
NXR_B#save config
〔NXR_Cの設定〕
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
nxrg100(config)#hostname NXR_C
NXR_C(config)#interface ethernet 0
NXR_C(config-if)#ip address 192.168.30.1/24
NXR_C(config-if)#exit
NXR_C(config)#ip route 192.168.0.0/16 tunnel 1
NXR_C(config)#ip route 0.0.0.0/0 ppp 0
NXR_C(config)#ppp account username test3@example.jp password test3pass
NXR_C(config)#interface ppp 0
NXR_C(config-ppp)#ip address 10.10.30.1/32
NXR_C(config-ppp)#ip tcp adjust-mss auto
NXR_C(config-ppp)#ppp username test3@example.jp
NXR_C(config-ppp)#exit
NXR_C(config)#interface ethernet 1
NXR_C(config-if)#no ip address
NXR_C(config-if)#pppoe-client ppp 0
NXR_C(config-if)#exit
NXR_C(config)#interface tunnel 1
NXR_C(config-tunnel)#tunnel mode gre
NXR_C(config-tunnel)#description NXR_A
NXR_C(config-tunnel)#tunnel source 10.10.30.1
NXR_C(config-tunnel)#tunnel destination 10.10.10.1
NXR_C(config-tunnel)#mtu 1430
NXR_C(config-tunnel)#ip tcp adjust-mss auto
NXR_C(config-tunnel)#tunnel ttl 255
NXR_C(config-tunnel)#exit
NXR_C(config)#exit
NXR_C#save config
【 設定例解説 】
〔NXR_Aの設定〕
1. <ホスト名の設定>
ホスト名を設定します。
2. <LAN側(ethernet0)インタフェース設定>
NXR_A(config-if)#ip address 192.168.10.1/24
ethernet0インタフェースのIPアドレスを設定します。
3. <スタティックルート設定>
LAN_B向けのルートを設定します。ゲートウェイインタフェースはtunnel1を設定します。
LAN_C向けのルートを設定します。ゲートウェイインタフェースはtunnel2を設定します。
デフォルトルートを設定します。
4. <PPPアカウント設定>
ppp0インタフェースで使用する閉域網接続用ユーザID,パスワードを設定します。
(☞) ここで設定したアカウントはppp0インタフェースの設定で利用します。
5. <WAN側(ppp0)インタフェース設定>
NXR_A(config-ppp)#ip address 10.10.10.1/32
ppp0インタフェースのIPアドレスを設定します。
NXR_A(config-ppp)#ppp username test1@example.jp
TCP MSSの調整機能をオートに設定します。また閉域網接続用ユーザIDを設定します。
6. <ethernet1インタフェース設定>
NXR_A(config-if)#no ip address
NXR_A(config-if)#pppoe-client ppp 0
PPPoEクライアントとしてppp0インタフェースを使用できるように設定します。
7. <トンネル1インタフェース設定>
NXR_A(config-tunnel)#tunnel mode gre
NXR_A(config-tunnel)#description NXR_B
トンネル1インタフェースで使用するトンネルモードを設定します。
またトンネルインタフェースの説明としてNXR_Bを設定します。
(☞) トンネルインタフェースをGREで使用する場合はgreを設定します。
NXR_A(config-tunnel)#tunnel destination 10.10.20.1
トンネルの送信元,宛先IPアドレスを設定します。
トンネルインタフェースのMTU値に1430を設定します。
(☞) この設定例ではPPPoE接続時のWAN側インタフェースのMTU値として1454を想定しています。またGREのオプションは使用していないものとします。
NXR_A(config-tunnel)#tunnel ttl 255
TCP MSSの調整機能をオートに設定します。またTTL値を設定します。
8. <トンネル2インタフェース設定>
NXR_A(config-tunnel)#tunnel mode gre
NXR_A(config-tunnel)#description NXR_C
トンネル2インタフェースで使用するトンネルモードをgreに設定します。
またトンネルインタフェースの説明としてNXR_Cを設定します。
NXR_A(config-tunnel)#tunnel destination 10.10.30.1
トンネルの送信元,宛先IPアドレスを設定します。
トンネルインタフェースのMTU値に1430を設定します。
NXR_A(config-tunnel)#tunnel ttl 255
TCP MSSの調整機能をオートに設定します。またTTL値を設定します。
〔NXR_Bの設定〕
1. <ホスト名の設定>
ホスト名を設定します。
2. <LAN側(ethernet0)インタフェース設定>
NXR_B(config-if)#ip address 192.168.20.1/24
ethernet0インタフェースのIPアドレスを設定します。
3. <スタティックルート設定>
LAN_A,LAN_C向けのルートを設定します。
デフォルトルートを設定します。
4. <PPPアカウント設定>
ppp0インタフェースで使用する閉域網接続用ユーザID,パスワードを設定します。
(☞) ここで設定したアカウントはppp0インタフェースの設定で利用します。
5. <WAN側(ppp0)インタフェース設定>
NXR_B(config-ppp)#ip address 10.10.20.1/32
ppp0インタフェースのIPアドレスを設定します。
NXR_B(config-ppp)#ppp username test2@example.jp
TCP MSSの調整機能をオートに設定します。また閉域網接続用ユーザIDを設定します。
6. <ethernet1インタフェース設定>
NXR_B(config-if)#no ip address
NXR_B(config-if)#pppoe-client ppp 0
PPPoEクライアントとしてppp0インタフェースを使用できるように設定します。
7. <トンネル1インタフェース設定>
NXR_B(config-tunnel)#tunnel mode gre
NXR_B(config-tunnel)#description NXR_A
トンネル1インタフェースで使用するトンネルモードをgreに設定します。またトンネルインタフェースの説明としてNXR_Aを設定します。
NXR_B(config-tunnel)#tunnel destination 10.10.10.1
トンネルの送信元,宛先IPアドレスを設定します。
トンネルインタフェースのMTU値に1430を設定します。
(☞) この設定例ではPPPoE接続時のWAN側インタフェースのMTU値として1454を想定しています。またGREのオプションは使用していないものとします。
NXR_B(config-tunnel)#tunnel ttl 255
TCP MSSの調整機能をオートに設定します。またTTL値を設定します。
〔NXR_Cの設定〕
1. <ホスト名の設定>
ホスト名を設定します。
2. <LAN側(ethernet0)インタフェース設定>
NXR_C(config-if)#ip address 192.168.30.1/24
ethernet0インタフェースのIPアドレスを設定します。
3. <スタティックルート設定>
LAN_A,LAN_B向けのルートを設定します。
デフォルトルートを設定します。
4. <PPPアカウント設定>
ppp0インタフェースで使用する閉域網接続用ユーザID,パスワードを設定します。
(☞) ここで設定したアカウントはppp0インタフェースの設定で利用します。
5. <WAN側(ppp0)インタフェース設定>
NXR_C(config-ppp)#ip address 10.10.30.1/32
ppp0インタフェースのIPアドレスを設定します。
NXR_C(config-ppp)#ppp username test3@example.jp
TCP MSSの調整機能をオートに設定します。また閉域網接続用ユーザIDを設定します。
6. <ethernet1インタフェース設定>
NXR_C(config-if)#no ip address
NXR_C(config-if)#pppoe-client ppp 0
PPPoEクライアントとしてppp0インタフェースを使用できるように設定します。
7. <トンネル1インタフェース設定>
NXR_C(config-tunnel)#tunnel mode gre
NXR_C(config-tunnel)#description NXR_A
トンネル1インタフェースで使用するトンネルモードをgreに設定します。またトンネルインタフェースの説明としてNXR_Aを設定します。
NXR_C(config-tunnel)#tunnel destination 10.10.10.1
トンネルの送信元,宛先IPアドレスを設定します。
トンネルインタフェースのMTU値に1430を設定します。
(☞) この設定例ではPPPoE接続時のWAN側インタフェースのMTU値として1454を想定しています。またGREのオプションは使用していないものとします。
NXR_C(config-tunnel)#tunnel ttl 255
TCP MSSの調整機能をオートに設定します。またTTL値を設定します。
【 端末の設定例 】
LAN_Aの端末 | LAN_Bの端末 | LAN_Cの端末 | |
IPアドレス | 192.168.10.100 | 192.168.20.100 | 192.168.30.100 |
サブネットマスク | 255.255.255.0 | ||
デフォルトゲートウェイ | 192.168.10.1 | 192.168.20.1 | 192.168.30.1 |
【 補足 】
IPinIPを利用する場合はトンネルインタフェース設定のtunnel modeでipipを設定します。
<IPinIP設定>
(config-tunnel)#tunnel mode ipip
トンネルインタフェースで使用するトンネルモードをipipに設定します。
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