メモ:フローリスト設定(仮想スイッチ対応機種)

仮想スイッチ未対応機種と同等にする予定。

 

【 構成図 】

  • フローリストの設定条件は以下とします。
    – eth0側の端末1からWWWサーバへの通信(ARP,TCPポート番号80)を許可します。
    – eth0側の端末2からSSHサーバへの通信(ARP,TCPポート番号22)を許可します。
    – eth1側からルータ宛およびeth0側への通信を許可します。
    – 上記以外の通信は破棄します。
  • 各フローエントリで使用するポートはshow interface bridge Xで確認することができます。(Xはインタフェース番号)
    この設定例では下記のように対応しているものとします。

    ポート番号 インタフェース名
    ポート1 eth0
    ポート2 eth1

 

【 設定データ 】

〔NXRの設定〕

設定項目 設定内容
ブリッジインタフェース bridge0のIPアドレス 192.168.10.1/24
フローリスト名 flow
ethernet0インタフェース ethernet0のIPアドレス 無効
ブリッジグループ番号 0(port1)
ethernet1インタフェース ethernet1のIPアドレス 無効
ブリッジグループ番号 0(port2)
フローリスト フローリスト名 flow
ファイル flowlist.txt

〔フローエントリの設定〕

フローエントリの入力,出力ポート番号は

設定項目 設定内容
No.1 マッチ条件 入力ポート 1
イーサネットタイプ 0x0806(ARP)
送信元MACアドレス 00:80:6D:XX:XX:00
送信元IPアドレス 192.168.10.100
ターゲットIPアドレス 192.168.10.10
アクション 出力ポート 2
No.2 マッチ条件 入力ポート 1
イーサネットタイプ 0x0800(IP)
プロトコル番号 6(TCP)
送信元IPアドレス 192.168.10.100
宛先IPアドレス 192.168.10.10
宛先ポート 80
アクション 出力ポート 2
No.3 マッチ条件 入力ポート 1
イーサネットタイプ 0x0806(ARP)
送信元MACアドレス 00:80:6D:XX:XX:02
送信元IPアドレス 192.168.10.102
ターゲットIPアドレス 192.168.10.11
アクション 出力ポート 2
No.4 マッチ条件 入力ポート 1
イーサネットタイプ 0x0800(IP)
プロトコル番号 6(TCP)
送信元IPアドレス 192.168.10.102
宛先IPアドレス 192.168.10.11
宛先ポート 22
アクション 出力ポート 2
No.5 マッチ条件 入力ポート 2
アクション 出力ポート 1,local
No.6 マッチ条件 入力ポート local
アクション 出力ポート 2
No.7 アクション DROP

【 設定例 】

〔NXRの設定〕

nxrg240#configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
nxrg240(config)#bridge flow-list flow file disk0:flowlist.txt
nxrg240(config)#interface bridge 0
nxrg240(config-bridge)#ip address 192.168.10.1/24
nxrg240(config-bridge)#bridge set-flow flow
nxrg240(config-bridge)#exit
nxrg240(config)#interface ethernet 0
nxrg240(config-if)#no ip address
nxrg240(config-if)#bridge-group 0 port 1
nxrg240(config-if)#exit
nxrg240(config)#interface ethernet 1
nxrg240(config-if)#no ip address
nxrg240(config-if)#bridge-group 0 port 2
nxrg240(config-if)#exit
nxrg240(config)#exit
nxrg240#save config

〔フローエントリの設定〕

in_port=1,dl_type=0x0806,dl_src=00:80:6D:XX:XX:00,nw_src=192.168.10.100,nw_dst=192.168.10.10,actions=output:2
in_port=1,dl_type=0x0800,nw_proto=6,nw_src=192.168.10.100,nw_dst=192.168.10.10,tp_dst=80,actions=output:2
in_port=1,dl_type=0x0806,dl_src=00:80:6D:XX:XX:02,nw_src=192.168.10.102,nw_dst=192.168.10.11,actions=output:2
in_port=1,dl_type=0x0800,nw_proto=6,nw_src=192.168.10.102,nw_dst=192.168.10.11,tp_dst=22,actions=output:2
in_port=2,actions=output:1,local
in_port=local,actions=output:2
actions=DROP

 

【 設定例解説 】

〔NXRの設定〕

1. <フローリスト設定>
nxrg240(config)#bridge flow-list flow file disk0:flowlist.txt

フローリスト名をflowとし、フローエントリをまとめたフローリストのファイルを指定したダウンロード先からインポートします。ここでは外部メモリからファイルをインポートします。

 

2. <bridge0インタフェース設定>
nxrg240(config)#interface bridge 0
nxrg240(config-bridge)#ip address 192.168.10.1/24

bridge0インタフェースのIPアドレスを設定します。

nxrg240(config-bridge)#bridge set-flow flow

適用するフローリスト名を設定します。

 

3. <ethernet0インタフェース設定>
nxrg240(config)#interface ethernet 0
nxrg240(config-if)#no ip address
nxrg240(config-if)#bridge-group 0 port 1

ethernet0インタフェースのIPアドレスを無効にします。

nxrg240(config-if)#bridge-group 0 port 1

ブリッジグループを設定します。
(☞) ブリッジグループの番号はbridgeインタフェースの番号と同一のものを設定します。またポートはブリッジグループ内でユニークなものを設定する必要があります。

 

4. <ethernet1インタフェース設定>
nxrg240(config)#interface ethernet 1
nxrg240(config-if)#no ip address

ethernet1インタフェースのIPアドレスを無効にします。

nxrg240(config-if)#bridge-group 0 port 2

ブリッジグループを設定します。

 

〔フローエントリの設定〕

※フローエントリを適用するには、フローエントリを記載したファイルをインポートする必要があります。

in_port=1,dl_type=0x0806,dl_src=00:80:6D:XX:XX:00,nw_src=192.168.10.100,nw_dst=192.168.10.10,actions=output:2

入力ポート1で受信した送信元MACアドレスが00:80:6D:XX:XX:00,送信元IPアドレスが192.168.10.100,ターゲットIPアドレスが192.168.10.10のARPパケットは、ポート2から出力します。

in_port=1,dl_type=0x0800,nw_proto=6,nw_src=192.168.10.100,nw_dst=192.168.10.10,tp_dst=80,actions=output:2

入力ポート1で受信した送信元IPアドレスが192.168.10.100,宛先IPアドレスが192.168.10.10,宛先TCPポート番号が80のIPv4パケットは、ポート2から出力します。

in_port=1,dl_type=0x0806,dl_src=00:80:6D:XX:XX:02,nw_src=192.168.10.102,nw_dst=192.168.10.11,actions=output:2

入力ポート1で受信した送信元MACアドレスが00:80:6D:XX:XX:02,送信元IPアドレスが192.168.10.102,ターゲットIPアドレスが192.168.10.11のARPパケットは、ポート2から出力します。

in_port=1,dl_type=0x0800,nw_proto=6,nw_src=192.168.10.102,nw_dst=192.168.10.11,tp_dst=22,actions=output:2

入力ポート1で受信した送信元IPアドレスが192.168.10.102,宛先IPアドレスが192.168.10.11,宛先TCPポート番号が22のIPv4パケットは、ポート2から出力します。

in_port=2,actions=output:1,local

入力ポート2で受信したパケットは、ポート1およびローカル(ルータ自身)へ出力します。
(☞) 設定したブリッジインタフェースを送信元,宛先にする場合は、ローカルを指定します。

in_port=local,actions=output:2

入力ポートローカルで受信したパケットは、ポート2から出力します。

actions=DROP

該当しないパケットは全て破棄します。

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