FutureNet

NXR,VXRシリーズ

WANインタフェース編

3. モバイル設定(NTTドコモ編)

3-4. NXR-155/C-L LTE接続設定

NXR-155/C-LのLTE通信モジュールを利用してインターネットアクセスする設定例です。なおLTE通信モジュールを利用して通信を行う場合は別途LTE/FOMAに対応したSIMカードが必要になります。

 

【 構成図 】

  • NXR-155/C-LのLTE通信モジュールはmobile2として認識されます。
    (☞) LTE通信モジュールの情報はshow mobile 2コマンドで確認できます。
  • LTE通信モジュール利用時に指定可能なPDPタイプは、IPのみとなります。

 

【 設定データ 】

設定項目 設定内容
LAN側インタフェース ethernet0のIPアドレス 192.168.10.1/24
WAN側インタフェース mobile2 ppp0
ppp0のIPアドレス 動的IPアドレス
IPマスカレード 有効
SPIフィルタ 有効
TCP MSS調整 オート
PPP接続用ユーザID lte
PPP接続用パスワード lte
APN mopera.net
CID 1
PDPタイプ IP
発信用電話番号 *99***1#
ダイアルタイムアウト 30秒
スタティックルート 宛先IPアドレス 0.0.0.0/0
ゲートウェイ(インタフェース) ppp0
モバイルエラーリカバリー リセット
LED ext0 mobile2の電波状態表示
DNS サービス 有効

【 設定例 】

nxr155#configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
nxr155(config)#interface ethernet 0
nxr155(config-if)#ip address 192.168.10.1/24
nxr155(config-if)#exit
nxr155(config)#ip route 0.0.0.0/0 ppp 0
nxr155(config)#ppp account username lte password lte
nxr155(config)#interface ppp 0
nxr155(config-ppp)#ip address negotiated
nxr155(config-ppp)#ip masquerade
nxr155(config-ppp)#ip spi-filter
nxr155(config-ppp)#ip tcp adjust-mss auto
nxr155(config-ppp)#ppp username lte
nxr155(config-ppp)#mobile apn mopera.net cid 1 pdp-type ip
nxr155(config-ppp)#dial-up string *99***1#
nxr155(config-ppp)#dial-up timeout 30
nxr155(config-ppp)#exit
nxr155(config)#mobile error-recovery-reset
nxr155(config)#mobile 2 ppp 0
nxr155(config)#system led ext 0 signal-level mobile 2
nxr155(config)#dns
nxr155(config-dns)#service enable
nxr155(config-dns)#exit
nxr155(config)#exit
nxr155#save config

【 設定例解説 】

1. <LAN側(ethernet0)インタフェース設定>
nxr155(config)#interface ethernet 0
nxr155(config-if)#ip address 192.168.10.1/24

ethernet0インタフェースのIPアドレスを設定します。

 

2. <スタティックルート設定>
nxr155(config)#ip route 0.0.0.0/0 ppp 0

デフォルトルートを設定します。

 

3. <PPPアカウント設定>
nxr155(config)#ppp account username lte password lte

ppp0インタフェースで使用するPPP接続用ユーザID,パスワードを設定します。
(☞) ここで設定したアカウントはppp0インタフェースの設定で利用します。
(☞) Xiデータプランでは通常ユーザID,パスワードは任意となりますので、ここではユーザIDをlte,パスワードをlteとします。

 

4. <WAN側(ppp0)インタフェース設定>
nxr155(config)#interface ppp 0
nxr155(config-ppp)#ip address negotiated

ppp0インタフェースのIPアドレスが動的IPアドレスの場合はnegotiatedを設定します。

nxr155(config-ppp)#ip masquerade
nxr155(config-ppp)#ip spi-filter
nxr155(config-ppp)#ip tcp adjust-mss auto

IPマスカレード、ステートフルパケットインスペクションを有効に設定します。またTCP MSSの調整機能をオートに設定します。

nxr155(config-ppp)#ppp username lte

PPP接続用ユーザIDを設定します。

nxr155(config-ppp)#mobile apn mopera.net cid 1 pdp-type ip

APN,CID,pdp-typeを設定します。
(☞) すでに利用予定のAPN情報が登録されている場合は、mobile apnコマンドを設定しなくてもdial-up stringコマンドで利用予定のAPN情報に対応したCIDを指定することによりPPP接続することが可能です。

nxr155(config-ppp)#dial-up string *99***1#

発信用の電話番号を設定します。
(☞) 電話番号の#の前の数字はCIDを表しています。

nxr155(config-ppp)#dial-up timeout 30

ダイアルタイムアウトを設定します。

 

5. <モバイルエラーリカバリー設定>
nxr155(config)#mobile error-recovery-reset

LTE通信モジュールとの通信に重大な問題が発生する可能性が高いと判断した場合、LTE通信モジュールのリセットを行うように設定します。

 

6. <モバイル割り当て設定>
nxr155(config)#mobile 2 ppp 0

mobile2と認識されているLTE通信モジュールとppp0インタフェースの関連づけを行います。
LTE通信モジュールをPPPインタフェースで使用する場合は、mobileコマンドによるPPPインタフェースへの関連付けが必要になります。
(☞) mobile2に割り当てられているLTE通信モジュールはshow mobile 2コマンドで確認することができます。

 

7. <システムLED設定>
nxr155(config)#system led ext 0 signal-level mobile 2

LTE通信モジュールの電波状態をAUX LED1,2の点灯/消灯で表示するように設定します。

 

8. <DNS設定>
nxr155(config)#dns
nxr155(config-dns)#service enable

DNSサービスを有効にします。

 

【 端末の設定例 】

IPアドレス 192.168.10.100
サブネットマスク 255.255.255.0
デフォルトゲートウェイ 192.168.10.1
DNSサーバ

【 補足 】

NXR-155/C-LではLTE用のSIMカード以外にFOMA専用のSIMカードも利用することができます。この場合通信モジュールの周波数帯を3G(W-CDMA)に固定する必要があります。

 

<3G固定設定>
nxr155(config)#mobile 2 frequency-band w-cdma

通信モジュールの周波数帯を3G(W-CDMA)に固定します。

(☞) PPP接続中にこの設定を変更した場合、PPP回線が切断されます。