FutureNet

NXR,WXRシリーズ

WANインタフェース編

8. 冗長化設定

8-4. メインPPPoE+バックアップEthernet構成

この設定例では、メイン回線にPPPoE、バックアップ回線にEthernetを利用します。メイン回線が障害などでリンクダウンした場合、バックアップ回線で通信を継続します。

 

【 構成図 】

 <正常時>

<ppp0インタフェース障害時>

  • メイン回線であるppp0インタフェースがリンクダウンした場合、バックアップ回線であるethernet2インタフェースで通信を継続します。
  • スタティックルート設定で、デフォルトルートのゲートウェイとしてppp0インタフェースを設定します。また、ethernet2インタフェースはDHCPでアドレス取得するため、スタティックルートは設定していません。
    (☞) DHCPで取得したデフォルトゲートウェイ情報は、show ip default-gatewayコマンドで確認することができます。スタティックルートで設定したデフォルトルートと、show ip default-gatewayコマンドで表示されるデフォルトゲートウェイの両方がある場合、スタティックルートで設定したデフォルトルートが優先されます。
  • IPCP,DHCPで取得したDNSサーバのIPアドレス参照順を、以下のように設定します。
    1. ppp0インタフェースで取得したプライマリDNSサーバ
    2. ppp0インタフェースで取得したセカンダリDNSサーバ
    3. ethernet2インタフェースで取得したプライマリDNSサーバ
    4. ethernet2インタフェースで取得したセカンダリDNSサーバ

 

【 設定データ 】

設定項目 設定内容
LAN側インタフェース ethernet0のIPアドレス 192.168.10.1/24
WAN側インタフェース PPPoEクライアント(ethernet1) ppp0
ppp0インタフェース
(メイン側)
ppp0のIPアドレス 動的IPアドレス
IPマスカレード 有効
SPIフィルタ 有効
MSS自動調整 オート
ISP接続用ユーザID test1@example.jp
ISP接続用パスワード test1pass
ethernet2インタフェース
(バックアップ側)
ethernet2のIPアドレス 動的IPアドレス
IPマスカレード 有効
SPIフィルタ 有効
MSS自動調整 オート
スタティックルート 宛先IPアドレス 0.0.0.0/0
ゲートウェイ(インタフェース) ppp0
LED AUX1 ppp0アップ時点灯
DNS サービス 有効
プライオリティ ppp0 1
dhcp 2
FastFowarding 有効

【 設定例 】

nxr230#configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
nxr230(config)#interface ethernet 0
nxr230(config-if)#ip address 192.168.10.1/24
nxr230(config-if)#exit
nxr230(config)#ip route 0.0.0.0/0 ppp 0
nxr230(config)#ppp account username test1@example.jp password test1pass
nxr230(config)#interface ppp 0
nxr230(config-ppp)#ip address negotiated
nxr230(config-ppp)#ip masquerade
nxr230(config-ppp)#ip spi-filter
nxr230(config-ppp)#ip tcp adjust-mss auto
nxr230(config-ppp)#ppp username test1@example.jp
nxr230(config-ppp)#exit
nxr230(config)#interface ethernet 1
nxr230(config-if)#no ip address
nxr230(config-if)#pppoe-client ppp 0
nxr230(config-if)#exit
nxr230(config)#interface ethernet 2
nxr230(config-if)#ip address dhcp
nxr230(config-if)#ip masquerade
nxr230(config-if)#ip spi-filter
nxr230(config-if)#ip tcp adjust-mss auto
nxr230(config-if)#exit
nxr230(config)#system led aux 1 interface ppp 0
nxr230(config)#dns
nxr230(config-dns)#service enable
nxr230(config-dns)#priority ppp 0 1
nxr230(config-dns)#priority dhcp 2
nxr230(config-dns)#exit
nxr230(config)#fast-forwarding enable
nxr230(config)#exit
nxr230#save config

【 設定例解説 】

1. <LAN側(ethernet0)インタフェース設定>
nxr230(config)#interface ethernet 0
nxr230(config-if)#ip address 192.168.10.1/24

ethernet0インタフェースのIP アドレスを設定します。

 

2. <スタティックルート設定>
nxr230(config)#ip route 0.0.0.0/0 ppp 0

デフォルトルートを設定します。

 

3. <PPPアカウント設定>
nxr230(config)#ppp account username test1@example.jp password test1pass

ppp0インタフェースで使用するISP接続用ユーザID,パスワードを設定します。
(☞) ここで設定したアカウントはppp0インタフェースの設定で利用します。

 

4. <WANメイン側(ppp0)インタフェース設定>
nxr230(config)#interface ppp 0
nxr230(config-ppp)#ip address negotiated

ppp0インタフェースのIPアドレスが動的IPアドレスの場合は、negotiatedを設定します。

nxr230(config-ppp)#ip masquerade
nxr230(config-ppp)#ip spi-filter
nxr230(config-ppp)#ip tcp adjust-mss auto

IPマスカレード、ステートフルパケットインスペクションを有効に設定します。また、TCP MSSの調整機能をオートに設定します。

nxr230(config-ppp)#ppp username test1@example.jp

メイン回線のISP接続用ユーザIDを設定します。

 

5. <ethernet1インタフェース設定>
nxr230(config)#interface ethernet 1
nxr230(config-if)#no ip address
nxr230(config-if)#pppoe-client ppp 0

PPPoEクライアントとしてppp0インタフェースを使用できるように設定します。

 

6. <WANバックアップ側(ethernet2)インタフェース設定>
nxr230(config)#interface ethernet 2
nxr230(config-if)#ip address dhcp

ethernet2インタフェースのIPアドレスが動的IPアドレスの場合は、dhcpを設定します。

nxr230(config-if)#ip masquerade
nxr230(config-if)#ip spi-filter
nxr230(config-if)#ip tcp adjust-mss auto

IPマスカレード、ステートフルパケットインスペクションを有効に設定します。また、TCP MSSの調整機能をオートに設定します。

 

7. <システムLED設定>
nxr230(config)#system led aux 1 interface ppp 0

ppp0インタフェースのアップ/ダウンをaux1 LEDで表示するように設定します。

 

8. <DNS設定>
nxr230(config)#dns
nxr230(config-dns)#service enable

DNSサービスを有効にします。

nxr230(config-dns)#priority ppp 0 1
nxr230(config-dns)#priority dhcp 2

DNSサーバの優先度を変更します。
プロバイダ1(ppp0インタフェース)より取得したDNSサーバアドレスを、プロバイダ2(ethernet2インタフェース)より取得したDNSサーバアドレスよりも優先するように設定します。
(☞) この設定例では、異なるプロバイダを利用することを想定しています。そのため、プロバイダ1のDNSサーバが障害等で利用不可の場合、プロバイダ2のDNSサーバを利用して名前解決を試みます。この際、名前解決時のパケットの送信元IPアドレスは、プロバイダ1のアドレス、宛先IPアドレスはプロバイダ2のDNSサーバのアドレスといった場合、プロバイダ2のDNSサーバがオープンリゾルバ対策済みの場合、名前解決できない状況が発生します。このような場合、各回線で同じプロバイダを利用する、パブリックDNSサーバなどどのプロバイダからも参照可能なDNSサーバを指定するなどの方法があります。

 

9. <ファストフォワーディングの有効化>
nxr230(config)#fast-forwarding enable

ファストフォワーディングを有効にします。ファストフォワーディングを設定することによりパケット転送の高速化を行うことができます。
(☞) ファストフォワーディングの詳細および利用時の制約については、NXR,WXRシリーズのユーザーズガイド(CLI版)に記載されているファストフォワーディングの解説をご参照ください。

 

【 端末の設定例 】

IP アドレス 192.168.10.100
サブネットマスク 255.255.255.0
デフォルトゲートウェイ 192.168.10.1
DNS サーバ